こどもの保育園の入園が決まったら、手続きの書類や準備物等、たくさんの準備に追われます。
その中の一つに、こどもの健康診断というものがあるのをご存知でしょうか?
初めての集団生活を始めるために、また保育園側としても、こども達に元気に登園していただくために、とても大事なステップになります。
この記事では、入園前の健康診断の費用や申し込み方法、スムーズに終えるためのコツについて詳しく解説していきます。
申し込みはいつ頃すればよいのか、費用の相場、当日のスケジュールや服装、受診の条件等、事前にポイントを抑えて、入園前の準備に役立てていただければと思います。
保育園入園前の健康診断とは?その目的と重要性
保育園入園前の健康診断は、これから始まる集団生活に適しているか、健康状態を確認するためにとても大事なプロセスになります。
健康診断の目的は大きく3つあります。
- 感染症の予防
入園前に確認し、把握することで他のこども達への感染を防ぎます。
- 早期発見による治療の開始
成長や発達になにか気がかりなことがあれば、寄り添った保育や治療の支援等ができるようになります。
- 保育園での適切な対応を可能にするための情報を提供する
健康状態を把握することで、保育園が適切な対応を行えるようにしておきます。
診断項目は、それぞれの保育園、自治体によって異なるようですが、
- 身長、体重、座高の測定
- 栄養状態の確認
- 脊柱、胸郭、四肢の状態の確認
- 視力や聴力、眼の状態の確認
- 耳鼻咽頭や皮膚の状態の確認
- 歯や口腔の状態の確認
- 結核の有無や心臓の状態の確認
等を確認することが多いようです。
健康診断は、入園時後に保育園で保管する情報の一部にもなるので、こどもの健康状態を把握するためにも非常に重要。
何か気がかりなことがある場合は、診断を担当される先生に相談してみるのも大事かと思いますので、質問や伝えたいことがある場合は事前に整理しておくのがオススメです。
健康診断の費用はどれくらい?相場と自治体のサポート情報
一般的には2,000円から5,000円程度が相場となっているようですが、多くの自治体では、こども達が健康診断を低料金または無料でうけられるように補助制度を設けています。
自治体の補助制度について
- 無料または低額で受診可能
自治体によっては無料・非常に低額で提供している場合があります。
- 助成金の申請
事前に自治体の保育課や子育て支援センター等に申請して助成金を受けられる自治体もあります。
- 公立病院、医療機関での受診
自治体が指定する病院やクリニックで受診する場合、健康診断が補助金でカバーされる場合があります。
また、自治体によっては、低所得世帯は無料になる場合や、特定のキャンペーン(一定期間内であればこどもの健康診断が無料になるイベント等)によって無料もしくは低額で健康診断を受けられる場合もあるので、自治体に確認してみることをオススメします。
ちなみに、食物アレルギーがあり、診断書が必要となった場合、別途診断書の費用もかかる場合もあるので、多めに見積もっていたほうが安心です。
診断書の提出の有無や、必要以上の検査をしないなど、費用に無駄がないよう、しっかりチェックして健康診断に臨みましょう。
問い合わせ先は自治体や、入園予定の保育園に聞けば教えてくれます。
健康診断の申し込みはいつ、どうやって行う?
健康診断の申し込みは、一般的に、保育園入園の数ヶ月前から開始されます。
保育園や自治体からの案内に記載されているので、しっかりと確認し、余裕を持って予約をすることをオススメします。
多くの保育園では、入園の3〜6ヶ月前から健康診断の申し込みを受け付けています。
具体的な時期は、入園希望の保育園からの案内を確認してください。
保育園によってはかかりつけの病院の指定があったり、時間帯の指定があったりしますので、あらかじめ確認することが必要です。
また、予約した日に発熱したり体調を崩したりすることもあるかもしれないので、余裕を持った日程で予約をとると安心です。
予約方法に関しては、病院や自治体に電話やオンラインで行うことが一般的です。
保育園によっては園の方で予約を取りまとめているところもあるようです。
予約先は、書類に記載があるはずですので、必ずチェックしておくようにしましょう。
健康診断当日のスケジュールと準備
健康診断当日は、こどもも緊張してしまうかもしれません。
リラックスして受診できるよう、慌てず忘れ物のないように、時間の余裕をもって出発しましょう。
一般的な健康診断の流れは以下の通りです。
受付
健康診断を行う医療機関に到着したら、受付で健康診断の申し込み確認を行います。
母子手帳や予防接種記録など、必要な書類を提出します。
問診票を記入する場合もあります。
問診
医師や看護師による問診を受け、子どもの健康状態や生活習慣について質問を受けます。
こどもの年齢や、質問によってはこどもに直接聞くこともあるので、受け答えが難しそうなときはフォローしてあげます。
身体測定
身長、体重、視力、聴力などの身体測定を行います。
看護師さんがフォローしてくれると思いますが、不安がらないように見守ってあげましょう。
診察
医師による全身の診察を受けます。
追加の検査や予防接種も行われることもあります。
結果説明
診察後、医師から診断結果の説明を受けます。
異常が見つかった場合は、今後の対応についてアドバイスを受けます。
以上が一般的な健康診断の流れになります。
診断の項目や病院の混雑具合にもよりますが、30分から1時間程度が健康診断にかかる目安になります。
健康診断時の服装や持ち物のポイント
スムーズに健康診断を進めるために、こどもの服装や持ち物に気をつけることもポイントです。
服装
検査のため脱ぐことになりますので、スムーズに進めるためにも脱ぎ着しやすい服を選びます。
ボタンが少ないシンプルなTシャツにゴムのズボン等がオススメで、自分で脱ぎ着できるものが望ましいです。
また、本人がリラックスできるように、お気に入りの服を選ぶのもいいかもしれません。
持ち物
母子手帳、予防接種の記録、健康保険証等、案内に記載されている準備物は必須です。
その他、予約時に何か指定されたものがあれば持参しましょう。
また、問診票を事前にダウンロードすることができる病院もありますので、予約の際に確認し、あれば持参できると当日スムーズです。
必要であれば、水分補給のための飲み物や、ちょっとしたおやつもあると安心ですが、においの少ないもの、食べた時に音が出ないものがオススメです。
お気に入りのおもちゃもあると、本人もリラックスできると思います。
こちらも音が出ないようなものが無難です。
お絵かきや折り紙、絵本などはいかがでしょうか。
健康診断を受ける際の条件と注意点
健康診断を受ける際、条件や注意点があります。
これらをしっかり把握して、当日のスムーズな健康診断を目指しましょう。
以下項目が、問診の際必要なことが多い項目になりますので、事前に確認しておきましょう。
予防接種の履歴確認
健康診断の前にこどもの予防接種の履歴を確認します。
母子手帳に履歴が記載されているかと思いますので、改めて確認しておきましょう。
アレルギーの確認
食物アレルギーやその他アレルギーがある場合は必ず伝えましょう。
病歴の報告
過去に大きな病気や手術を受けたことがある場合は詳細を伝えられるようにしておきましょう。
その他相談事項
何か相談したいこと、伝えたいことがある場合は事前に整理して担当の先生に伝えられるようにしておきましょう。
事前問診票の記入
医療機関によっては、事前に問診票をダウンロードできるところもあるので、事前に記入して当日持参するとスムーズです。
病気や体調不良時、天候不良の際:体調が良くない時には、無理をせずに予約の変更を行いましょう。
体調が万全でない場合、正確な診断が難しくなります。
また、天候不良で危険なときも安全優先で予約の変更を検討しましょう。
保育園入園前の健康診断に関するよくある質問
Q:健康診断はどこで受ければよいのか?
A:一般的には地域の保健センターや医療機関で受けることができますが、保育園が指定する病院の場合もあります。案内に記載されていますので、指定の場所で受診しましょう。
Q: 結果に異常があった場合の対応は?
A:異常が見つかった場合、担当の医師から今後の対応についてアドバイスを受けましょう。必要に応じて、専門医への紹介や追加の検査が行われることがあります。
Q:健康診断の結果の提出方法は?
A:結果は一般的に書面で提供されますので、保育園や自治体等、指定の場所に提出します。提出方法は、手渡しや郵送、オンライン提出等、指示に従って提出します。
Q:受診当日、こどもが不安がる場合の対処法は?
A:こどもは病院という場所や初めての場所に不安を感じる事もあります。事前に健康診断の流れを簡単に説明し、リラックスできる環境を整えてあげましょう。お気に入りのおもちゃ等を持参するのもオススメです。病院に到着したら、お手洗いの場所も確認しておくと安心です。
まとめ
保育園入園前の健康診断は、こどもが健康で安全な集団生活を送るために重要なプロセスです。
健康診断の目的は、感染症の予防、早期治療の開始、適切な対応情報の提供です。
費用は2,000〜5,000円程度が相場ですが、自治体の補助制度を利用すれば無料または低料金で受診可能です。
申し込みは入園の3〜6ヶ月前から始まり、電話やオンラインで予約できます。
当日はリラックスして受診できるよう、必要な書類や持ち物を準備し、服装にも気をつけましょう。
事前に予防接種履歴やアレルギー情報を確認し、スムーズな健康診断を目指しましょう。
この記事を参考に、保育園の準備を整えて、安心して新しいスタートを迎えてください。